平成14年度CSS部会(第4回)開催概要  今年度第4回のCSS部会が去る3月3日(月)、霞城セントラル 15階の商工団体会議室で、17名の方に御出席いただき開催され ました。お忙しい中お集まりいただいた皆さん、大変お疲れ様でし た。また、企業振興公社の舟越さんにはいつも会場をお貸しいただ き、ありがとうございます。  初めて参加された方の自己紹介の後、CSS部会の今後の取組み として、次の事項について意見交換を行いました。 1 部会連携プロジェクトへの支援・協力について  まず、やまがたネットの堀さんから、連携プロジェクトとして応 募いただいた次の2つの取組みについて、既に部会MLで承認され ていますが、改めて提案趣旨の説明をしていただきました。  (1) 公民館の地域情報プラットフォーム化    地域活動の拠点である公民館に情報プラットフォームを構築   し、情報の地域格差解消、情報発信拠点として利用する。公民   館サイト及びネットワークの利用・運営により、県民との双方   向の情報交流モデルを構築する。  (2) 施設利用情報窓口の整備    公共施設の利用状況(日程)を取り上げ、専用の窓口サイト   を構築する。予約状況確認から予約申込みへのシステムアップ   に必要なデータを収集し、次の段階のオンライン受付窓口シス   テムの方向性を探る。  堀さんからは、「プロジェクトに取り組むにあたって、自分たち ができる範囲と取り組みにくい範囲がある。できれば行政あるいは 部会参加者の御協力をいただきたい部分もあるので、再度こちらで 整理の上改めて協力のお願いをしたい。現在、山形市内の2〜3の 公民館を対象として考えている。県から市町村へのアクションがあ ると動きやすい」との発言がありました。  これに関して、出席の皆さんから、 ・県内の公民館ネットワークは他県と較べると進んでいるほうでは  ないか。関東圏では考えられない。嘱託なりの職員が必ずいるし、  公民館独自の情報も発信している。 ・公民館は市町村の出先機関なので、市町村の担当課の協力を得る  必要がある。 ・市町村では、HPのコンテンツは広報課が担当し、システムは情  報所管課が担当するなど、調整が難しい面もある。また、公民館  そのものが発信する情報でなくても、公民館を拠点とするサーク  ルやグループ等の情報を発信してしまうという方法もあるのでは  ないか。 ・次回は、できれば山形市の担当者も出席してもらったほうがいい。  堀さんの方でもこのプロジェクト概要をブレイクダウンしてより  具体的に示してほしい。 等の御意見が出され、上林部会長からは、「堀さんの方でできない ことについては、県や部会メンバーへの協力要請事項を伝えてほし い。また、ほかの皆さんからもこのような提案があればお願いした い」との発言がありました。  次に、連携プロジェクトに関連して、山形産直ネット代表の石井 さんから、産直ネットの取組みについて、「山形産直ネットを色々 なサイトにリンクしてもらっており、多くの方が見にきてくれる。 県内の農産物を紹介するサイトも増えてきているが、農家が自ら作っ ているのは約100件、50件は自分で作らず、どこかに載せても らっている。公民館のパソコン教室などは盛況だが、HPを作るの はまだまだ大変で、農業改良普及センターでもHP作成研修してい るが、なかなかうまく作れない。  また、県内の農家は宣伝が下手なように思う。HPを作れば、例 えばアクセスログがとれるなど、作っただけの効果はある。産直ネッ トは、外国からのアクセスが約1割を占めるが、好みが日本人と違 うのが分かる。うちでは桜を扱っており、ほしいと言われることが あるが外国には送れない。消費者の好みがいながらにして分析でき るのは、HP開設のメリットである」との御紹介をいただきました。  石井さんの取組みに関連して、 ・農業分野の情報化は石井さんの力によるところが大きいので、是  非CSS部会にも力添えをいただきたい。 ・農業分野と情報化は一番遠くにあるようにみえるが、結びつくと  新しいものができる。 ・もっと多くのプロジェクトがあがってくるといい。PushCornが裏  でバックアップしたい。協議会もこの部会も情報関連企業の参加  が多いが、他の分野は少ない。農業の方は石井さんが初めてであ  り、波及効果もある。もっと別の分野の方もお誘いいただきたい。 ・あと足りないのは、教育分野。県民の関心分野は、教育、医療、  福祉など。医者や看護婦、医療関係者のネットワークを巻き込め  れば良い。今は、病院の格付けを行うビジネスが成立する。 ・教育については、伊勢さんが東根の小中学校で学習支援に取り組  んでいる。やまがた学習ネットということで、東根をモデルケー  スとして取り組んでいきたい。 ・この2〜3年には、小中学校の各教室にインターネットにつながっ  たPCが配置されると聞いている。また、15年度から高校で「  情報」という教科が必修になる。各企業におかれても、このよう  な取組みをモデルケースとしてご覧いただいて、有形無形のサポ  ートをいただければありがたい。 などなど、活発な意見交換が行われました。前回の伊勢さん及び今 回堀さんから提案いただいた取組みについては、部会連携プロジェ クトとして位置づけてCSS部会として支援・協力していきたいと 思いますので、よろしくお願いいたします。 2 yamagata1の運営等について  次に、県側から資料により、yamagata1の今後の方向性に係る県 としての考え方を説明しました。これについて、部会長から「yama gata1は、行政情報(ゆとり都山形)の発信が主目的ではなく、民 間情報の提供が中心であることから、行政とは一線を画す必要があ る。現在は県が県民益を代表する形で運営主体となっているが、行 政が何でもやるのは今の時代にはふさわしくない。本当に県民益を 代表する運営の仕組みになっているかが問題であり、今後この部会 で議論する必要がある。また、自立して運営を行うための収益モデ ルを構築していく必要があるが、一気に移行するわけにはいかない ので、段階的な移行の仕組みについても検討する必要がある」との 発言があったほか、 ・yamagata1は当初から3か年の計画であり、その後は運営主体を  県の外に置いて自立していく構想だった。この部会でも色々な要  望が出されており、15年度1年かけて移行していくのが良いシ  ナリオだと思う。運営移行に当たって県側で必要な整理、受け皿  づくりの検討を15年度前半に行ったうえ後半に移行し、16年度  以降は、ある程度の補助を受けながら徐々になくしていくイメー  ジではないか。 ・運営を受ける側としても、これまで構築や維持管理等にかかった  経費を示してもらう必要がある。 次回部会で示して欲しい。 ・バナー広告による収入はほとんど期待できないため、県の助成が  なくなると、医師会や教育委員会等情報提供側で支援するか、あ  るいはNHK方式で各戸からもらう方法しかない。 ・今は県が主体となって運営しているが、もう少し広範な分野の方  々が加わって大きな方針を決定する必要があると思う。 ・運営を移行するとすれば、15年度の方向性と16年度の話を同  時進行で進める必要がある。また、登録件数をもっと増やしてい  く必要がある。 ・連携プロジェクトの実績をみてもらって、必要な公的サービスに  は行政から経費を負担する道も残しておく必要があるのでは。 ・そもそも、yamagata1が必要かどうかというところから議論する  必要があるのではないか。自分自身、県民サイドに立ったポータ  ルをやりたいという気持ちがあるが、それがyamagata1と同一か  どうかは疑問であり、もう一度MLも含め、時間をかけて議論す  る必要があるのではないか。個人的には、今のリンク集としての  ポータルは必要性を感じない。公民館や医療機関、スポーツ少年  団など地域の情報を吸い上げてできるようなサイトなら本当にほ  しいと思う。 ・yamagata1の運営については、あまり時間がないことからタスク  フォース方式で検討する必要がある。 などの熱心な意見交換をいただきました。  また、引き続き、部会の活動や協議会のホームページに関して、 ・CSS部会でしかできないテーマがあると思う。提案のあったプ  ロジェクトについて、部会としての支援がもっとあるべきではな  いか。 ・自立的な、モチベーションの高い人が集まって一歩一歩進めてい  くしかない。CSS部会としては、コンテンツとサービスにフォ  ーカスしていくべきだと考える。 ・協議会の予算はあまりないが、人による協力はできる。今年度4  回も集まって議論してきているが、結果が何なんだろうと思う。 ・誰かをCSS部会に誘おうとするときに、活動内容などをぱっと  説明できない。協議会HPにまとまっていれば紹介しやすいが、  HPが使いにくい。新年度を機会にHPをブラッシュアップした  い。部会に提出された資料をHPに集約するといい。 などの御意見をいただきました。  今後、これまでの議論を踏まえ、15年度に継続して取り組んで まいりたいと思いますので、どうぞ引き続きよろしくお願いいたし ます。                           (以上)